一括申請(所有権移転及び司法次郎持分全部移転)の相続登記の申請書記載方法

1 土地単有・建物共有を一の申請で一人の相続人に登記申請する方法(編集中)

※本件の事例としては、土地が被相続人司法次郎の単有、建物が被相続人司法次郎と他の1人との共有(司法次郎持分6分の1、司法和子持分6分の5)の状態で、被相続人司法次郎について相続が発生した場合の相続登記の申請に関してです。

土地に関する相続登記申請の際の登記の目的が「所有権移転」、建物に関する相続登記申請の際の登記の目的が「司法次郎持分全部移転」となり、それぞれ登記の目的が異なるので、一括申請(一の申請)はできないのではないか?と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

上記のような場合でも、一括申請ができる場合があります。今回は一括申請ができるとした場合の登記申請について、以下のとおり、記載をさせて頂きます。

登 記 申 請 書

登記の目的  所有権移転及び司法次郎持分全部移転  (注1)

原因  令和2年2月1日相続 

相 続 人    (被相続人 司法次郎)

東京都〇〇区〇〇町一丁目2番3号

持分後記のとおり(注2)

司法和子

連絡先の電話番号〇〇―〇〇〇〇―〇〇〇〇

添付書類

登記原因証明情報(注3) 住所証明書

送付の方法により登記識別情報通知書及び原本還付書類の交付を希望する(注7)

送付先の住所 申請人の住所

令和3年2月15日申請

東京法 務 局(又は地方法務局)〇〇支局(又は出張所)(注4)

課税価格 金3,000万円(注5)

登録免許税 金120,000円

不動産の表示

所   在  〇〇市〇〇町一丁目

地   番    23番

地   目    宅 地

地   積    123・45平方メートル

(注6)

此の不動産の価格 金〇〇万〇〇円

 

所   在  〇〇市〇〇町一丁目23番地

家屋番号  23番

種   類  居 宅

構   造  木造かわらぶき2階建

床  面  積  1階 43・00平方メートル

      2階 21・34平方メートル

(持分6分の1)(注6)

此の不動産の価格 金〇〇万〇〇円(注7)

(注1)前提として、本件のように土地と建物の登記を一括申請する場合は、一括申請の要件(登記の目的が同一であることは除く)である、申請人、登記原因、管轄登記所が同一である必要があります。また、共有持分に抵当権、根抵当権等の第三者の権利に関する登記がある場合も一括申請はできません(先例、登記研究)。したがって、例えば、事案として、土地とその上に建っている建物であれば、通常、管轄登記所は同一であるでしょうから、共有持分に第三者の権利に関する登記がない限り、問題はないものと思われます。もっとも、各々の不動産が全く別の管轄に属するところに存在するのであれば一括申請はできないとういうことになります。

(注2)司法和子の持分は相続により承継する土地の所有権、建物の持分権6分の1となります。そうすると、申請人の欄はどうやって記載するのか?という疑問を持つことになるでしょう。本件のような場合は、上記申請書記載例のとおり、「持分後記のとおり」等の振り合いで申請人の欄に記載をしておくやり方のでよろしいかと思います。そして、不動産の表示欄の末尾のあたり(土地であれば「地積」の下、建物であれば「床面積」の下あたりに下記(注6)のように記載をすることになります。

(注3)登記原因証明情報中の遺産分割協議書についてですが、今回は一括申請なので、当然のことですが、土地のみならず建物が誰が承継するのか記載が書かれている必要があります(一括申請にせよ、別々の申請にするにせよ、通常、相続する不動産全般の記載が書いてあると思いますので問題ないでしょうが( ´∀` )

(注4)土地と建物が同一登記所管轄でなければ土地と建物に関する登記をまとめて申請(一括申請)できないので、ご注意下さい。

(注5)課税価格は土地と建物を合算します。なお、本件では移転する建物が共有持分となっているので、計算方法は要注意です。土地はまるまる所有権なので、固定資産税評価証明書の記載をそのままで計算してよいのですが、建物は固定資産税評価証明書の金額に6分の1を乗じて計算しなければなりません(なぜなら、移転する持分は6分の1だからです。)。そして、固定資産税評価証明書に記載された土地及び建物の6分の1の金額を合算して、1,000円未満の端数が生じた場合、その端数はカットして課税価格に記載します。

(注6)不動産の表示欄の末尾のあたり(土地であれば「地積」の下、建物であれば「床面積」の下あたり)に、持分を記載します。なお、土地が所有権まるまるの場合、注意的に(所有権)と記載しても良いかもしれません。

(注7)固定資産税評価証明書の不動産の価格を1円単位で記載します(固定資産税評価証明書通り記載すればよいということです)。なお、「此の不動産の価格」と難しい表現にしておりますが、「価格」でも問題ありません。また、本件建物は共有なので、移転する持分の価格を記載すべきなのではないかと思われるかもしれませんが、建物全体の価格で問題ありません。

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